男性の私が、6ヶ月の育休を取得した訳⑤ お金編

皆さんの貯蓄は、100万円を超えていますか?

育児休業を取得することを躊躇う理由は、現実問題お金と考える方がほとんどではないでしょうか?

額面30万円(手取り22〜23万円)のサラリーマン1人を想定すると、(22〜23)万円×6ヶ月≒135万円が単純計算で足りないことになります。

育児休業手当が支給されるまでの期間は長いとよく聞くと思います。では、どの程度の間、どんなものにお金が必要になり、やりくりしないといけないのでしょうか?今回は30代夫婦、額面給与額30万円の二人をモデルケースとして紹介してみようと思います。

4〜5ヶ月は無収入‥家賃払えますか?

家賃は手取りの25〜30%、額面給与が30万円の夫婦を想定すると

最大69万円(家賃月々110,000〜138,000円)が必要です。その間ずっと無給与です。

我が家の場合年末12月に出産。月末から有給消化に入り、1月中旬から育児休業に入りました。

育児休業手当が出来たのが、1月中旬。

そして手当の給付決定が出たのが、4月下旬。最終的に口座入金されたのが5月上旬。

休業前の有給消化の分は入金されていますが、ごくわずかです。つまり4ヶ月間は、食費や光熱費、家賃などの固定費を貯蓄から出す必要がありました。

我が家の場合は、住宅ローンだけで6ヶ月間で100万以上は支払いました。

これは結構堪えました。どんどん貯金が目減りしていくんです。お金だけが人生全てではないですが、

お金の余裕は心の余裕にも直結しますので注意が必要です。

月収3万円ダウン。夫婦なら6万円

1ヶ月当たりの世帯収入は5万円ほど下がります。

額面30万円のサラリーマンの場合、税金・社会保険料を差し引き手取りは22〜23万円 

育児休業手当の給付率は6ヶ月までは67%、6〜24ヶ月は50%となります。

30万円×67%≒20万円

夫婦で、それぞれ月収30万円(手取り22〜23万円)とすると、毎月6万円ダウン

今まで貯蓄にまわしていた家庭は、貯蓄額を一時的に制限する必要が出てくるかもしれません。

出産一時給付金を貰える

出産した際に40万円を申請してもらうことが出来ています。

2023年から50万円に給付額が増えました。ほとんどの場合は出産費用としてなくなりますが、自分で申請するパターンと、病院に依頼して申請してもらえるパターンがあります。

煩雑な申し込みですが、あまり手数料も高くないので、病院側依頼して申請するほうが楽です。

ただしこの50万円。手元には残りません。入院・処置などの費用で全てなくなります。無痛分娩などのもともと費用に含まれない処置を行う場合は、更に5〜10万円は手出しが必要になると考えておきましょう。

医療費控除でお金を貰う

一定額以上の医療を受けた場合は、確定申告を行うことでお金が帰ってきます。

出産時の医療は、出産した奥さんに適用されます。しかし医療費控除は1世帯合算での申請となります。出産予定のある年は、病院や薬局などでもらったレシートを控えとして保管しておくこと。もしくはマイナンバーカードを利用してその年の医療費明細表を準備出来るようにしておきましょう。

この時は、花粉症薬、漢方、かゆみ止めなどセルフメディケーションに該当する薬剤なども対象になりますので、しっかり確認しておきましょう。

その年の医療費、収入によってもことなりますが、5〜10万程度還付されるケースもあるので確実に行いましょう。

児童手当は遅れると貰えなくなる

遡っての申請が出来ません。1万円でも無駄に出来ないので早めに市役所で申請しましょう。

必要になるのは、子どものマイナンバーカードなどの身分証明書。事前に下準備などを行い申請出来るだけ早く手元に届くようにしましょう。

都内の場合は、子ども1人当たり15,000が振り込まれます。会社によっては1人当たり5,000〜10,000円が給与に加算される場合もあるでしょう。

児童手当 15,000×6ヶ月=9万円

児童給付金は、おむつ代で消し飛ぶ

児童給付金があるとお伝えしましたが、このお金は子どものおむつ代や衣類ですぐに吹き飛びます。

覚悟しておきましょう。

おむつの値段も上がっています。1袋当たり1,200〜1,400円。1袋当たりのおむつの数は5枚程度は少なくなっているメーカーがほとんどです。新生児期は1週当たり2袋程度。赤ちゃんによっては3袋目にも到達します。

つまり(1,200×3)×4=14,400円

その他のおしりふきなども含めればあっと言う間に2万円に到達します。

おむつ代半年間で、14,400円×6ヶ月=86,400円+ おしりふきシート代10万円

食費は割り切って、上げる

産後は、食費が上がることも覚悟に入れて宅配食や生協を利用することをオススメします。

産後は、出産で奥さんは、肉体的、ホルモンバランスなど非常に不安定な状態です。

その中で、授乳する奥さんの身体は更にボロボロ。

そのため栄養補給、休息を十分に行う必要があります。

でも産後の奥さん意外と食べないんです。というより作る、買うといった労力を考えると『あるものでいいや〜』となってしまうそうです。

1ヶ月お弁当(400円)×30日=36,000円

『6ヶ月間、育児休業を取得して妻に毎日美味いものを手作りで提供する!!』と意気込みのある男性は、育児休業が明けたあとのことを奥さんと相談しておくと一層いいかもしれません。

まずは産後の奥さんの体調を考慮して、お弁当でしっかり栄養を補給して元気になってもらうという視点は重要かもしれません。

総務省統計によると2022年の夫婦の1ヶ月間の平均食費額は、67,000円です。

お弁当だけで1ヶ月を過ごした場合、夫婦72,000円

そこまで大きく食費がアップする訳ではなさそうですが、外食や嗜好品を購入すると10万円を超えてしまいます。注意は必要です。

毎月7.2万円×6ヶ月として計算した場合は、432,000円が必要になる計算です。

10万では足りない。赤ちゃん用品

各自治体ごとでことなりますが、出産に際して10万円分のクーポンを貰えるところもあります。

ベビーカー、ベビーふとん、枕、ベビーバス、抱っこ紐、シャンプー・ボディーソープ、保湿剤、離乳食グッツ、下着、外着、おくるみ、鼻吸い機、ベビーバック、子ども用おもちゃ…etc

成長とともに買い替える必要があるものもあるので随時お金がかかります。

産後〜6ヶ月を限定として算出した場合で見てみましょう。

合計137,000円 (ベビーカー50,000円換算)が掛かる計算です。

  • ベビーカー:50,000〜100,000円
  • ベビー布団:10,000円
  • 枕:3,000円
  • 鼻吸い機:3,000円
  • ベビーバック:8,000円
  • 衣類:10,000円
  • 子ども用おもちゃ:10,000円
  • 抱っこ紐:10,000円
  • おくるみ+外着:6,000円
  • 離乳食グッツ:5,000円
  • 哺乳瓶+消毒セット:10,000円
  • 粉ミルク(缶・スティック):3缶 スティック4箱 ≒12,000円

*この合計金額は、離乳食のペーストやタオル、シャンプー・保湿剤などの消耗品などは含まれてません。

休業中も変わらない通信料金

一般的な家庭のインターネット利用料金は、4,000後半〜7,000円未満です。スマホ利用料金は格安プランが提供されているとは言え、まだまだ大手キャリアを利用し端末代金を分割で支払っている方も多いのではないでしょうか?

インターネット利用金 約5,500円

スマホ通信費     約8,800円(端末分割払い料金を含む)×2人

約23,100円×6ヶ月≒138,600円

通信費だけでなく、何気なく引き落とされている端末料金は結構大きな金額になります。

幸い我が家は端末料金は支払済。スマホのプランもauの格安プラン、楽天モバイルを利用していたため、夫婦で6,000円程度に抑えることが出来ていました。インターネット利用料金は5,500円掛かってしましたが、計11,500×6ヶ月≒69,000円

100万って軽く吹き飛ぶ?育休中に掛かるお金

今回の30代夫婦が育児休業を半年取得した場合(家賃は手取りの25〜30%計算)

約1,359,000円 が必要な結果になりました。

  • 家賃:690,000円
  • ベビーグッツ:137,000円
  • 食費:432,000円
  • スマホ・ネットなどの通信料金:138,600円
  • おむつ代(おしりふきシート含む):100,000円

ちなみにこの金額、家庭で大きく異なる電気・ガス料金、娯楽費用、車の維持費などの税金を含みません。赤ちゃんのミルクを作りやすいようにと考えてウォーターサーバーを導入した場合は、5,000×6ヶ月≒30,000円も別途必要になります。

つまり、育児休業に入ってから約5ヶ月間は、この130万円位は掛かることを見越して無給与で過ごす必要が出てきます。

確かに、給付金としてあとからお金がもらえる計算にはなりますが、お金に不安がある方は育児休業を受けることに強いハードルがあると感じるかもしれません。

子どもを受け入れるために環境調整(エアコンや冷蔵庫を買い替える)、出産時に無痛分娩などのオプションを使用する必要があり医療費が掛かってしまった、急な冠婚葬祭で移動費が必要になったなど、急な現金出費が必要になった場合は、家計が破綻してしまう可能性もあります。

最初にも書きましたが、金銭的な余裕は精神的な余裕に直結します。

子育てをより安心安全に行うためにも、事前の貯蓄や固定費の削減を夫婦で話し合っておくことが重要かもしれません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました