災害や非常時に備えて、燃料や家庭用電源を所有している人も以前よりも増えてきているかと思います。しかし、備蓄している燃料にも使用期限があり、劣化してしまうことがあります。今回は、備蓄する燃料であるガソリンや灯油の使用期限について、詳しく解説します。
燃料の使用期限があるって知ってますか?
燃料の使用期限は種類によって異なりますが、一般的には以下のようになります。
- ガソリン:通常、未開封の状態で約1年から1年半程度が使用期限とされています。しかし、適切な保存方法がされていれば、2年程度まで使用可能な場合もあります。保存方法としては、密閉容器に入れ、直射日光を避け、冷暗所で保管することが重要です。
- 軽油:通常、未開封の状態で約1年から1年半程度が使用期限とされています。保存方法はガソリンと同様です。
- 灯油:通常、未開封の状態で約2年から3年程度が使用期限とされています。保存方法はガソリンと同様です。
- プロパンガス:プロパンガスのタンクの場合、製造から10年が使用期限とされています。また、災害備蓄用の小型のプロパンガス缶の場合、製造から5年程度が使用期限とされています。
ガソリンの匂いは皆さんご存知だと思います。しかし高齢者の方が、このガソリンをしばしば『腐る』と表現されることがあります。液体燃料って腐るのでしょうか?
ガソリンって腐るの?
ガソリンは腐りません。その他の液体燃料も同様に腐りません。ただし、ガソリンなどの液体燃料は、使わないと酸化・劣化します。
劣化したガソリンには、異臭がすることがよくあります。通常のガソリンよりも酸化臭が強く感じられ、『腐った卵』や『魚のような強い臭い』で表現される刺激匂があります。灯油の場合は、ガソリンと異なり、『芳香剤のような匂い』と表現される匂いがします。このため、しばしば『腐った』と表現されることがあるのです。
では劣化した燃料のデメリットは何でしょう?
劣化したガソリンのデメリット
劣化したガソリン、軽油や灯油は、エンジンが掛かりにくい、回転数が安定しないなどの特徴があります。つまり燃え方が安定しないということです。
燃え方が一定でないということは不完全燃焼になるなど、一酸化炭素中毒リスク、電気が安定しないなどのリスクになるため、使わないほうが懸命です。
まとめ
灯油の期限切れや劣化について注意し、定期的に交換することで、緊急時に使用可能な状態に保つことが重要です。管理が難しいと考える方は、ポータブルバッテリーなど代替できるものに変更していくことも一案です。
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