I. はじめに
近年、多くの種類の米が販売されています。アルファ米は、その中でも特に人気があります。アルファ米を製造する5つのメーカーを比較し、どのメーカーが一番美味しいのかを調べてみました。
アルファ米とは?
要は、炊飯直後に乾燥などの処理を施し、加水すれば、いつでも美味しいお米が食べられるというものです。備蓄しておきたい防災食−お米Ver− に詳しく記載しましたので、お時間ある方はご覧下さい。
長期保存可能なパックご飯が推奨されない理由とは?
アルファ米の話をすると『パックご飯でもいいのでは?』という質問があります。
安く、温めて、フィルムを開けるだけで食べられるという便利な商品ですね。
しかし、アルファ米とパックご飯を比べた場合、パックご飯が推奨されない明確な理由があります。
それは、アルファ米の特徴について述べた際にもお伝えしましたが、冷えたお米は①消化しにくい、②美味しくないの2点です。サトウのごはんで有名なサトウ食品さんのページも併せて載せておきます。
必ず電子レンジで加熱調理してお召し上がりください。
サトウ食品 よくあるご質問 『加熱せずに食べることができますか?』
ごはんの主成分であるでんぷんは、米の状態(生でんぷん)では人は消化できません。
これを炊飯による加熱でごはんの状態(糊化でんぷん)にすると、消化できるでんぷんとなります。しかし、これを放置するとでんぷんは徐々に生でんぷんに近い状態(老化でんぷん)になり消化できなくなります。「サトウのごはん」はこの状態で店頭に並んでいます。老化でんぷんは再度加熱することで糊化でんぷんにもどります。ですから、「サトウのごはん」は必ず加熱してお召し上がりください。
つまり、パックご飯は必ず『温める』という調理が必要になるのです。
災害時に、ガスなどのライフラインが止まってい、断水している可能性もありますので、防災食として備蓄するにはアルファ米が望ましいと考えられます。
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II. 5つのアルファ米メーカーの比較
実際の食味については、具体的な記載がありませんでしたので、今回はAmazonレビュー、レビュー数に絞って、各メーカーの人気状況を調べてみました。
安心米クイック | 尾西の白米 | ななこめっつ白米 | α化米 | レスキューライス | |
メーカー | アルファ食品 | 尾西食品 | サタケ マジックライス | アイリスオーヤマ | 山貴屋 |
Amazonレビュー | 4.3/5点 | 4.3/5点 | 4.3/5点 | 4.2/5点 | 3.9/点 |
レビュー数 | 370 | 367 | 3 | 67 | 22 |
個数単価(個) | 274 | 261 | 335 | 328 | 350 |
セット価格 | 1,369 | 1,308 | 1,339 | 3,280 | 511 |
内容量(g) | 100 | 100 | 70 | 100 | 100 |
所要時間 お湯/水(分) | 15/60 | 15/60 | 7/40 | 15/60 | 15/60 |
賞味期限 | 5年 | 5年 | 5年 | 5年 | 7年 |
*水:水温15度を想定
*レビュー数:2023年5月現在、白米のみの商品(数量は含まず)で最もレビュー数が多いものを記載
*Amazonでの1個当たりの販売個数:最小セット販売価格を個数で割って、1個当たりの価格を算出
この結果から、アルファ米購入の第一候補は、アルファ食品・尾西食品となっているようです。調理時間は各メーカーで大きな差はありませんが、ななこめっつ白米(サタケ)は唯一調理時間が短縮されています。反面、内容量が他メーカーより30%少ないことに注意です。
III.各メーカーのアルファ米のレビュー
安心米クイック
中には、『やっぱりパウチのほうが美味しい』などの声もありましたが、全体を通してAmazonレビューでは好評な声が多く聞かれました。『お米にハリ・ツヤがある』『純粋に美味しいと思える』『お湯で作ると基本的に美味しい。お水で作ると心が少し残る感じなので、水を少し多めか時間を長めにするとよさそう』
他メーカーと比較しても、260〜270円/袋で購入出来るため、初めて購入する方にとっては選びやすい様子です。
尾西の白米
全体として評価が高く、レビューを見ていても美味しいと答える方が多くみられました。特にお湯を入れて作った場合には、『普段食べても美味しい』、『変な香りもしない、お米の香りがする』、『炊飯器で炊いたご飯とあまり変わらない』など好評な声が聞かれました。
ななこめっつ白米
こちらは、同系列のマジックライスと同様にAmazonや楽天のレビュー数が少なく、味のレポートが十分に出来ない可能性があります。
その中でも確認ができたものは、『以前食べた防災食用のお米と比べて格段に美味しい』『食べてみたらそんなに不味くない』『炊き立てには劣るが、普通に食べられる』などの声が聞かれました。
美味しさ重視で選ばず、時間を気にする場合は、サタケのななこめっつ白米がオススメ。
α化米 アイリスオーヤマ
アイリスオーヤマは、精米の販売にも力を入れています。そのアイリスオーヤマが作成したアルファ米なので気になりますね。Amazonレビューを見る限り、備蓄として取り寄せており、実際に試食したという方は少なかったです。
その中でも確認できた感想では、『普通に炊いたご飯と比べると粒が割れ細かくなっていたりとある程度別物食感』『美味しくない』『普段と比べるとあんまり‥でもご飯が炊けない状況などでは美味しいと感じます。ふりかけをかけて食べるのがオススメ』
白米単体での完成度は、開発歴の長い尾西食品やアルファ食品に軍配が挙がるようです。
レスキューライス
味としては、やはり尾西食品やアルファ食品のほうが優れていると感じる方も多いようです。ただし『産地がわかる事が安心』と感じる方もおり、安心感重視で購入されている方も多いようです。また他メーカーと比較して、保存期間が最長7年という点が購入の決めてになっているようです。
具体的な味、食味の感想としては『米粒は割れているものが多い。』『香り、味は普通だけど、食感はが柔らかい。舌で押すと米粒が潰れる感じ。』『コーンのような穀物香がする』『ぱさぱさはしていないので、おかずと一緒に食べたら大丈夫』『味は可もなく不可もなくといった感じ』
上記のようなものがありました。ご飯単体でなく他のおかずと併せて食べたいという方には問題ないかもしれませんが、ご飯単体に美味しさを求める方は、候補から外れるかもしれません。
IV- 総合ランキング - 比較項目ごとのランキング
美味しさ部門
総合的に見ると以下のようになります。尾西食品、アルファ食品は拮抗している印象でしたが、『お湯で戻すと普通のご飯と遜色ない』との声もありましたので尾西食品を一位としています。3位はサタケ。やや硬さはあるものの5つの商品ではレビュー得点も高く、食味のレビュー内容もポジティブなものがありました。
1位 | 尾西食品 |
2位 | アルファ食品 |
3位 | さたけ |
*1位、2位については、レビューによる内容より記載
プライス部門
今回は、1個ずつの販売価格を比較したものではないため一概に言えませんが、Amazonの1個当たりの販売価格を示しています。尾西食品、アルファ食品の価格差は僅かです。セット価格によっては順位が前後してきそうです。3位以降は300〜400円となっておりこちらも僅差です。
価格を気にする方は、セット価格を見ながら購入されることをオススメします。
1位 | 尾西食品 | 261円 |
2位 | アルファ食品 | 274円 |
3位 | アイリスオーヤマ | 328円 |
*価格:Amazonでの1個当たりの販売個数:最小セット販売価格を個数で割って、1個当たりの価格を算出
注意点:セール商品は確かに安くなっていることが多いですが、防災食としては適しません。賞味期限が迫っている場合が多く、保存期間が早く切れてしまい、結果的に高くつく場合もあります。可能であれば、賞味期限が確認できる状態での購入をオススメします。
VI. まとめ
本記事は筆者個人の主観と、レビューサイトの評価に基づいたものであり、読者の好みや感覚によって異なる場合があります。また、比較した5つのメーカーは、あくまで筆者の体験に基づいて選ばれたものであり、他にも美味しいアルファ米が存在する可能性があります。
身近で、知らないα米が販売されていたら是非食べ比べてをしてみては如何でしょうか?
また食べてみて『α米は合わない』と感じる方は、調理工程を理解した上で、簡易ガスコンロなどの調理設備を購入した上で、パックタイプご飯の購入をされてみては如何でしょうか?
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